ハビタットスタイルにチャレンジしてみた話。
ここ数年、珍奇植物界隈で俄かに盛り上がりを見せているハビタットスタイル。
ハビタットとは原生地のこと。要するに鉢の上に本来生えているような環境を再現してやる!という植え方・遊び方のことです。
とりわけ珍奇植物界隈では地植越冬可能な乾燥帯植物で原生地環境を再現した庭『ドライガーデン』が先んじて人気を博しており(憧れともいう)、それの更に箱庭版といった感じです。
熱帯魚飼育におけるネイチャーアクアリウム,両・爬虫類飼育におけるバイオアクティブビバリウム,熱帯雨林を再現するパルダリウムなどと同列の景色を切り取って部屋に持ってくる系の趣味にこのハビタットスタイルは接続された気がします。
実際にやってみると結構大変かも
まず本当は雑誌に取り上げられているような砂漠地帯っぽい石や砂を探していたのですが、こんな3号鉢未満のクソちっこい鉢の上で風格を出すようなサイズ・質感の石が関東の山奥にはありません。
近所の割と有名なペットショップにある石は皆、熱帯魚水槽に入れると「おお!!」となるサイズ感でこれを大枚叩いて買っても即金槌でカチ割る必要があります。
そんな男気はないので家に転がっていた溶岩石ズ(宅配便の段ボールの中でおしくらまんじゅうして砕け散ったすがた)を使います。
なんか石が黒いけど頑張るぞ!!!
しかし、様々な資料や作り方を読んでいくうちにある疑問が浮かびます。
乾燥帯植物の用土はこれまで水捌け命で目詰まりは絶対悪とされてきました。赤玉土は並のホームセンターではまず見かけない硬質赤玉土を使い、用土の運搬や保管に最大限注意を払って極力上からの圧力をかけず、勿論それらのことは全て承知の上で篩が自分たちの標準装備でした。毎回、庭でケーキ職人のように微塵抜きをするのです。
にも関わらず、このハビタットスタイルではなんと最後に上から目の細かい砂をかけるのです。これでは水やりの度に徐々に砂が鉢底へ侵出していって長期維持が出来ないのでは?
概ねその通りなようで、それを防ぐために網目状のシートを張ったり、土の積層を何層にも分けて鉢底石から徐々に細かくしていったりと特に水やりの際にレイアウトが崩壊しないように注意を払うそうです。
元々乾燥帯植物の多くで表面積が大きいのは夜露朝露を効率よく付着させそれを草体に多く取り込むため塊根化・多肉化した結果と言われています。
これはつまり鉢の中のレイアウトだけではなく『我々がハビタット水やりスタイル化せよ!』ということなのではないでしょうか。
「土の表面が乾いてn日経ったら鉢底から水が出るまでたっぷり水やりをしてください」なんてことは原生地にはないのです。アフリカやオーストラリアの大地に想いを馳せ、僅かながらの霧吹きを地球の自転と一体になって毎夜毎朝プシュプシュとやるのが正解なのかも。知らんけど。
自然って奥が深いなぁ
っていうか砂も黒いな…(´・ω・`)
溶岩石とブラッククリスタルサンドを持ち出してアフリカやオーストラリアの大地もクソもねぇだろってのは置いといてひとまず第一号が完成です(`・ω・´)シ
完成して思うこと
当たり前ですが石が入っているので重いです。そして水切れを土の表面の色と持ってみたときの重さで判断していた自分は完全に初心者からやり直しです。 大変だぞこりゃ…ヘマって根腐れしたら流石に落ち込む(゚A゚;)初心者といえば来年の2月に植物にハマって10周年らしいです。
コロナ禍で植物がもっとほしい!と欲が出るまでは植物自体にかかるお金は年間多くても数千円レベルの趣味だったんですけどね……今や…w
ではノシ